ポジションを週末に強制決済する理由は ?
月曜日の取引オープン時に大きく市場環境が変わることがあります。
週末の終値から大きく開いて(窓開けで)始まった場合、仮にストップロス注文を入れていても、注文レートから大きく離れたレートで損切される可能性があります。
このようなリスク表記は良く見かけると思いますが、
具体的にイメージ出来ておりますか?
と言うのも私がトレードを始めたときはあまりイメージ出来ずというか気にもせず。。。。実体験して思い知らされました。
リスク対策の一つの方法として週末決済があります。
自作EA「Profit Capture Plan」を使用して、EA開発者の視点で私が週末決済をする理由をお伝えします。
週末決済する/しないで成績はどうなる?
EAはバックテストが出来ますので成績がどうなるか簡単に検討出来ます。
既にEAをお持ちで週末決済のオンオフをパラメータ設定出来る場合はぜひやってみて下さい。
週末決済した場合(デフォルト設定)のバックテスト結果
週末決済しない場合のバックテスト結果
比較結果
主な数字の比較結果が以下です。
※金額は小数点以下切り捨て | 週末決済オン | 週末決済オフ | オフはオンより |
純益 | 9,521,415円 | 9,782,166円 | 2.7%向上 |
利益/損失 | 1.74 | 1.72 | 0.3%悪化 |
最大ドローダウン | 303,677円 | 312,421円 | 2.9%悪化 |
1回の取引で期待される利益 | 8,711円 | 8,949円 | 2.7%向上 |
どっちが良いとは言えない何とも微妙な結果となってしまいました。。。実は大きく変わらないような内部制御を入れています。
そこで、この制御を外して比較したところ明確な差となりました。
すいませんが、バックテスト結果は控えさせて頂きます。
※金額は小数点以下切り捨て | 週末決済オフはオンより |
純益 | 5.5%悪化 |
利益/損失 | 7.0%悪化 |
最大ドローダウン | 38.2%悪化 |
1回の取引で期待される利益 | 3.3%悪化 |
こうして見ると週末決済をした方が成績が良いとわかります。
どのような事が起きているのかチャートを見てみましょう。
※以下に掲載した全てのチャートは上記制御による差異はありません。
週末決済しないのがプラスになる例
週末に含み損となっていた買いポジションを持ち越して月曜日を迎えたチャートの例です。
月曜日に300pips以上も値が飛んで豪快なプラス決済に!
こんなことがあるとさすがに嬉しいですね。
週末決済しないのがマイナスになる例①
次は週末に含み損となっていた売りポジションを持ち越して月曜日を迎えたチャートの例です。
ストップロスまで50pips以上あったのが瞬殺!!
思わず声が出てしまいそうな朝となりますが、これはバックテストでの話です。
リアルではこんな都合良く損切になりません。
設定したストップロスでピッタシ損切されるのならば、恐れる必要はありませんし冒頭で書いたような注意にはなりません。
仮にストップロス注文を入れていても、注文レートから大きく離れたレートで損切される可能性があります。
バックテスト結果とリアルで結果が乖離する一つの要因です。
週末決済しないのがマイナスになる例②
次はリアルに近い環境を再現しました。
取引開始時間:日本時間午前7:05
決済処理: 日本時間午前7:05 に始値がストップロスに設定 していた逆指値の値を超えていた場合に実行
ストップロス(100pips)を入れていたのに、大きく離れたレートで損切されております。
何が起きたか順番に見ていくと、
- 日本時間7時にチャートが動き出すが、取引開始時間になっていないため決済はされない
- 損失が減る方向にレートが動き、 7時05分に取引開始
- 取引開始後の7時05分からレート(価格)提示がされる
- ストップロスのレートを超えているので決済がされる
こんな感じで決済されます。
まとめ
どうすることも出来ない時間を待たなければなりません。
これって怖いですよね?
リアルにイメージして見てください。
- 7時にストップロスのはるかに遠いところでレートが動き出したのに気づく
- 取引開始時間までは逆指値の変更・削除は出来ない
- 取引開始時間まで何も出来ずに悶絶する
- 想定していたストップロスよりはるかに大きい損失になる
みなさま耐えられますか?
私は耐えられません。
ということで私は例え成績が悪くなったとしても週末決済を行います。
取引開始時間に関してはブローカーによって違いがあります。
ご存じでしょうか?
取引開始が7時のところもございます。
次回にでもご紹介します。
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